2025/06/22 アメリカのB2爆撃機がMOP(GBU-57)を投下、イランの地下核施設を爆撃した。6発だか12発だが分からないが・・・
ここまでで分かったことは、
- アメリカとイスラエルは一心同体で、アメリカ=イスラエル、イスラエル=アメリカと考えたほうが良い。前からそうだけど、再確認。
- イスラエルはもちろんアメリカも、自国の都合で他国を攻撃する。そこには理屈も(多国間の)国際協調も存在しない。その点において、ロシアや中国と何ら変わりはない。第二次世界大戦以降、人類はまがりなりにも国際協調・法の支配で平和を保つように努力をしてきたはずだが、今回は完全に崩れてしまった。ベトナム戦争・湾岸戦争・アフガニスタン戦争・イラク戦争の方が、まだ理屈・国際協調があった。
- イラン攻撃の準備は入念に準備されてきた。イスラエル側はもちろん、アメリカ(トランプ)の発言も、攻撃前・攻撃後で微妙にニュアンスを変えてきており、イランに悟られないよう、国際社会から大きく反発されないようにしている雰囲気が感じられる。
- 数日前から、空中給油機の移動やB2爆撃機の陽動など、入念に準備されていた。これはギリギリまで考えて、本日爆撃を決断したのではなく、前からイラン攻撃は決定事項だったということだ。
MOP(GBU-57)の有効性について
- 施設として大きな被害を受けたことは間違いないが、核開発を断念するほど致命的なダメージを与えたかについては疑問が残る。
- イスラエルの攻撃開始から1週間、後生大事にフォルドゥに濃縮ウランを保存しているわけはなく、各地に分散・秘匿しているはず。
- そもそも岩盤・強化コンクリートで貫通力は大きく落ちるので、主要施設に届く可能性は低い。
戦力の逐次投入について
- イスラエルが万全の状態で攻撃開始したにもかかわらず、1週間後にアメリカが爆撃している。
- 最短の時間で最大の効果を期待するならば、開戦と同時にイスラエル・アメリカが共同して攻撃。強固に守られている核施設には、最初からMOP投入。特にフォルドウには複数回、時間差で爆撃するべきだ。
- 戦力の逐次投入を行っているのは、思いのほかイランの防御が強固で核施設への効果が不十分か、イランの反撃によるイスラエルの被害が想定以上か、という理由が考えられる。
- が、そもそもイスラエルの空爆でフォルドウの完全破壊は無理と事前に分かっており、なぜ開戦後にアメリカに頼み込んだのか、疑問が残る。
終局について
イスラエルは非常に理性的な国家なので、攻撃開始前に、どこまで目標を達成したら終戦とするか、について考えているはずだ。
どこに目標を置いているか、数通り考えてみた。
- イランの軍事力の削減、核開発能力の削減。
- 核開発能力の完全な喪失。
- イランの政治体制の転覆。
- イランの国家としての滅亡。
1ならば、すでに目標は達成している。これ以上戦闘を続ける理由はない。
3は、アフガニスタン戦争・イラク戦争で分かりきっている。体制を転覆しても、結局他国の望むようにはならない。政情が不安定化するだけで、デメリットがメリットを上回る。
4は、イスラエルの安全保障という意味では万全だが、そもそも不可能。アメリカが全面的に参戦しても不可能だし、そこまでするメリットがない。
イランの戦略
上がりの国々
人生ゲームでいうところの、上がり。
北朝鮮、